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市民の森病院

【宮崎県】 市民の森病院 膠原病・リウマチセンター 日 利彦 先生に聞く 今日の関節リウマチ診療の実際

医療法人社団善仁会 市民の森病院
膠原病・リウマチセンター所長
日 利彦 先生

施設概要

宮崎市民の森公園とフェニックス自然動物園の中間に位置する医療法人社団善仁会市民の森病院は『医療は地域住民のために存在する』という理念のもと,昭和58年(1983年)に設立され,リウマチセンターは,開院後早々の1989年に開設されました.
関節リウマチ(以後RA)の治療においては,患者さんの長い道のりを頑張って歩む強い気持ちと医療者に対する信頼感が重要であると考えていますので,初診時や治療法を切り替える時には,ひとりひとりの患者さんに十分時間をかけて疾患とその治療法についてていねいに説明しています.こうすることで培われる患者さんと医療者の信頼関係をベースにテーラーメイドの治療を提供しています.以下に当センターでの今日のRAへの取り組みを生物学的製剤にフォーカスしてご紹介します.

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当センターでの生物学的製剤の使用

生物学的製剤投与開始のタイミング

患者さんの状態によりますが,従来の治療で効果が不十分な場合は,生物学的製剤は早期に開始した方が薬剤の持ち味をいかすことができると思います.RAが進行してからでは,関節破壊抑制効果のメリットが得られにくくなるうえ,合併症も増えてくるため生物学的製剤の使用そのものも難しくなりますが,早期で使用すれば,合併症の少ない状態で改善を図ることができます.早期で寛解状態にもっていくことができれば,仕事復帰も可能になります.とくに,RA因子陽性あるいは抗CCP抗体陽性,既存の関節破壊などの予後不良因子を有し,活動性の高い場合には早期からの生物学的製剤の使用が有益です.
したがって,予後不良で,生物学的製剤導入が必要と考えられる患者さんには,早い段階から生物学的製剤に関する情報を提供し,了解が得られれば使用開始を検討します.また,メトトレキサート(MTX)等で寛解しているようにみえても画像的には進行が示唆される患者さんもいるので,画像所見も含めて判断し,生物学的製剤の投与を検討します.

使用薬剤の選択と患者さんへのコンセント

ムービーの長さ:約50秒

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生物学的製剤の使用にあたっては,早期ではIL-6 阻害薬よりもTNF 阻害薬,なかでも抗TNF 抗体製剤が適当と考えていますが,各製剤の効果と副作用,及び投与方法や投与スケジュールを患者さんに示し,十分に話し合ったうえで患者さんに選択してもらっています.MTXが使用でき,入院して点滴投与を受けることを希望される患者さんにはインフリキシマブを使用しますし,外来での治療を希望される患者さんにはアダリムマブ(以下ヒュミラ®)を使用します.また,生物学的製剤が適応でMTX が使用できない患者さんには,エタネルセプトあるいは状況に応じてトシリズマブを使用します.
なお,1 回の説明には十分な時間をかけていますが,一度に理解していただけない可能性もあるので,小冊子やDVD を貸し出して,ゆっくり検討していただけるようにしています.

生物学的製剤の効果

関節リウマチのヒュミラ®導入パス

生物学的製剤による治療は一般的に長期にわたるため,安全性のみならず,効果がきちんと持続するか,という点は患者さんだけでなく臨床医にとっても大変重要です.
有効性の高さが評価される生物学的製剤ですが,症例によっては長期投与により効果が減弱するケースがあります.その際は,既に有効性が確認されている同種の作用機序を持つ生物学的製剤(抗TNF 抗体製剤⇒抗TNF 抗体製剤など)に変更することが有効と考えています.
ヒュミラ®は海外と同量の使用が可能なので,MTX を併用することで比較的効果の減弱は少ないと期待しています.
また,ヒュミラ®の場合は,初回投与2週後の受診時に既に疼痛や炎症がかなり改善されていることが多く,患者さんにとっても,医療者にとっても大きなインパクトでした.
なお,当院では生物学的製剤の適正使用のために,各薬剤毎にクリニカルパスを作成し,活用しています.

患者さんの印象

薬剤に関する患者さんの関心事は効果,副作用,そして医療費です.
効果については,ほとんどの患者さんは「生活が変わった」「旅行にも行けた」「今までできなかった家事ができるようになった」と話してくれるように,非常に満足しています.
感染症等の副作用に対しては,手洗い・うがいといった基本的な感染防止を指導し,発熱や倦怠感などの異常を感じたら早期連絡の徹底を指導しており,幸いなことに,ヒュミラ®使用でまだ重篤な副作用には遭遇していません.
医療費については「これだけ痛みや腫れがなくなり,日常動作の改善があるのだから,医療費に見合う恩恵」と評価される患者さんもいれば,なかには経済的理由でMTXに頼らざるをえない患者さんもいます.

市民の森病院リウマチ教室

患者さんとの信頼の絆を強化するための活動の一環として,毎月1回,リウマチ教室を開催しています.これは,医師による講演とコメディカルスタッフによる2部構成で,毎回多くの患者さんに参加していただいています.
下表は2009年度の当センターリウマチ教室の予定表です.(月1回,1時間)

第1講演(医師による講演) 第2講演(医師以外の医療スタッフによる講演)
4月 関節リウマチとは -
5月 関節リウマチの薬物療法ーNSAIDs, ステロイド リウマチの検査(検査科)
6月 関節リウマチの薬物療法ー抗リウマチ剤 自助具について(看護部)
7月 関節リウマチの薬物療法ー生物学的製剤 医療制度について(医事課)
8月 関節リウマチの薬物療法ー漢方 リウマチ関連のお薬について(薬局)
9月 白血球除去療法 リウマチ患者さんの在宅ケア(看護部)
10月 関節リウマチの外科療法 関節リウマチの運動療法(リハビリ)
11月 関節リウマチの関節外症状 リウマチ患者さんの食事(栄養科)
12月 関節リウマチの眼病変 リウマチ患者さんのX 線変化(放射線科)
1月 関節リウマチの肺病変 リウマチ患者さんの日常生活Q&A(看護部)
2月 関節リウマチと骨粗鬆症 介護保険制度について(ソーシャルワーカー)
3月 リウマチの新しい治療 -
外来担当看護師 病棟担当看護師

看護師のコメント きめ細かい心身のサポートが患者様の力に

患者様一人一人が,それぞれ異なった関節の障害をかかえておられるため,例えば,イスやベッドの高さ,採血の際の手台の高さや肩の高さ,あわてないようにと声をかける等,その方に合った対応を常に心がけて接しています.さらに,ご高齢の方は皮膚状態が悪く,ちょっとした刺激でも損傷を起こすため,常に気を配り,衣服の上から駆血帯を巻く等の工夫をしています.
また,ヒュミラ®のように,自己注射をする患者さんに「皮膚を冷やしてから注射すると痛みが少ないようです」などのちょっとしたアドバイスをすると喜ばれます.
長年通院される患者様が多く,親しく話すようになり,「痛みがとれて海外旅行ができて嬉しい〜」と笑顔でプライベートの話をされる患者様の顔をみられることは,私たち看護師にとって励みになり,大変嬉しいことです.
一人でも多くの患者様から笑顔が見られるようにこれからも頑張ります.

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まとめ

市民の森病院 膠原病・リウマチセンターのスタッフ

患者さんとのセンター開設当時のRA治療の主眼は,疼痛抑制,進行遅延でしたが,今日では疾患形成の中心的役割を担う分子を標的とする薬剤が開発され,進行抑制,あるいは関節破壊修復の可能性もみえてきました.
これまでの治療では,約6割の患者さんがコントロール不十分(疾患活動性中等度以上)でしたが,生物学的製剤の登場により,臨床的寛解,画像的寛解,そしてHAQ寛解に治療の軸がうつり,症例によっては,治癒も期待できる時代になっています.
今後は,RA分野でも特定の分子を標的とした治療法の開発がますます進むものと思われますので,その成果を日常診療に活かしていきたいと考えています.
当センターでは全員が一丸となり,患者さんのQOL向上をめざし,日夜努力しています.

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病院のご紹介

2009年6月現在

名称 医療法人社団善仁会 市民の森病院
所在地 宮崎市大字塩路2783-37
許可病床数 108床
診療科目 ●内科 ●呼吸器科 ●消化器科 ●神経内科 ●リウマチ科 ●婦人科 ●眼科 ●皮膚科 ●泌尿器科 ●整形外科 ●リハビリテーション科 ●放射線科 ●歯科 ●歯科口腔外科 ●リウマチセンター ●呼吸器センター
許可・承認 日本医療機能評価機能認定
総職員数 201名
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日 利彦 先生プロフィール

2009年6月現在

昭和63年 3月 防衛医科大学校教育医学部卒業
昭和63年 4月 防衛医科大学校第1内科入局
平成 7年 10月 防衛医科大学校研究科(膠原病・アレルギー学)
平成11年 10月 自衛隊大湊病院診療部長
平成13年 4月 防衛医科大学校第1内科講師 兼 自衛隊大湊病院診療部長
平成15年 4月 善仁会 市民の森病院 膠原病・リウマチセンター 副部長 
平成15年 11月 善仁会 市民の森病院 膠原病・リウマチセンター 所長 
平成18年 4月 善仁会 市民の森病院 膠原病・リウマチセンター 所長
兼 宮崎大学医学部臨床教授
現在に至る
  • 日本内科学会認定医・総合内科専門医
  • 日本リウマチ学会専門医,指導医,評議員
  • 日本アフェレシス学会専門医,評議員
  • 日本臨床リウマチ学会評議員
  • 日本医工学治療学会評議員
  • 宮崎大学医学部臨床教授
  • 宮崎県内科医会理事
<所属学会>
日本内科学会,日本リウマチ学会,日本アフェレシス学会,日本臨床リウマチ学会,日本免疫学会,日本アレルギー学会,日本臨床免疫学会,国際アフェレシス学会,日本医工学治療学会 等
<賞罰>
日本アフェレシス学会第2回井上学術奨励賞(平成11年 6月10日)
<その他の役職>
九州リウマチ学会評議員・運営委員
九州アフェレシス学会評議員

世話人:
宮崎リウマチ医の会、宮崎県リウマチ研究会・宮崎リウマチのケア研究会、宮崎膠原病懇話会、宮崎サイトカイン制御療法研究会、宮崎膠原病治療研究会等

注釈:ヒュミラ®の添付文書に定める用法・用量は以下の通りです.

ヒュミラ®添付文書より(関節リウマチのみ抜粋)

効能・効果
関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)
効能・効果に関連する使用上の注意
(1)本剤の適用は,原則として既存治療で効果不十分な関節リウマチ患者に限定すること.ただし,関節の構造的損傷の進展が早いと予想される患者に対しては,抗リウマチ薬による治療歴がない場合でも使用できるが,最新のガイドライン等を参照した上で,患者の状態を評価し,本剤の使用の必要性を慎重に判断すること.
用法・用量
通常,成人にはアダリムマブ(遺伝子組換え)として40mgを2週に1回,皮下注射する.なお,効果不十分な場合,1回80mgまで増量できる.
安全性情報の詳細につきましては,製品添付文書をご参照ください.
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